世界で一番ママが好き 1

オレのママは世界一。

世界で一番金持ちで
世界で一番頭が良くて
世界で一番やさしくて(オレだけに)
世界で一番きれいだ。

オレ的には、オレだけにやさしいのと、世界一きれいだってところが気に入っている。
オレのパパは、あんまりママと一緒に出歩かないから、近寄ってくる男どもは、オレが蹴散らしてやっている。

オレがママを守ってるんだぞ、すごいだろ。

だけど、オレが寝た後(起きてるときも多々あるが)、パパとものすごーく仲良くしてるんだ。
オレにだって、何やってるかなんてわかってるぞ!

ああ、オレも早く大人になって、パパからママを奪ってやりたい。

「トランクス君、おはよー!」
悟天とオレは、西の都のスクールに通っている。
頭の良いオレは、飛び級をしていて、授業はオレより遙かに上の奴らとやっているが、遊ぶ時は必ず悟天と一緒だ。
だいたい、このスクールの奴らは、くだらないことしか考えていないから一緒にいてもつまらない。
学校自体も楽しくないが、ママの会社の跡を継ぐのはオレだから仕方なく行っている。
それでも、悟天がいなければどうなっていたが判らないが。

世界一の金持ちだぞ、オレんちは。
学校に行かなくても、優秀な家庭教師をつけることなどなんともない。
だけど、ママは人との接点が大切だとか言って、オレを学校へ行かせている。

「よぉ、悟天!・・・なんだお前、顔に傷がついてるぞ?」
悟天のほっぺたは赤い引っかき傷がついていた。
「へへへ。昨日、となりのクラスの女の子に・・・ちょっとさ」
「ばーか。よけろよ、そんなもの」
「そうだけどさ。トランクス君は微妙な女の子の気持ちがわからないんだなぁ」
「なんだそれ。」
「だーってさ、トランクス君てすっごくもてるのに、ぜーんぜん女の子に興味ないじゃないか」
ばーか。そこらの女なんか、女じゃねーよ。
オレは心の中で毒づいた。

「あーあ、早く大人になりたいなー。学校なんかつまんねーもん」
「そうかな。ボクは結構好きだけどな。トランクス君は大人になって、ブルマさんの恋人になりたいだけでしょ?」
「っ!!!バ、バカ!そんなんじゃないよ」
オレは悟天に不意を突かれて少し焦った。悟天は以外に鋭い。
「ふーん。別にいいよ、知ってるもん。トランクス君がブルマさんのこと大好きなの」
「なななんでだよっ!」
「しょうがないと思うけどね。トランクス君の側にあんな綺麗な人がいたら他の子なんか目に入らないよね。でもね、トランクス君が大人になる頃は、ブルマさんだって、あのままってわけにもいかないと思うよ。」
「ちぇっ。余計なお世話だって。ママにはドラゴンボールでも呼び出してもらって、いつまでも若くいてもらうんだよ。それじゃなかったら、不老不死みたいな薬を開発してもらうさ」
「あははは、トランクス君って、頭がいいくせに子供だね」
悟天はちょっと、大人ぶってオレを笑った。
「なに?!ガキのお前に言われたくねえぞ」
「でも、男と女の機微については、ボクの方が判ってるよ思うよ」
そ、そういうものか?!
たしかに、悟天は女の気持ちを良くわかってるみたいだ。

「そうだ!トランクス君が早く大人になる方法があるよ!」
「なんだそれ。精神的に大人じゃーん!とかいうのは、意味ないからな」
「違うよ。ドラゴンボールでトランクス君を大人にしてもらったらいいんだよ。」
「・・・。そうか!そういう手があったか!よし!悟天!今日は学校行かないでドラゴンボール探しに行くぞ!」
「いやっほー!ひっさびさの冒険だね」
オレと悟天は、不順な動機でドラゴンボール探しを始めた。


あとがき
チビトラも書いてみると結構かわいい。
続きますー

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