世界で一番ママが好き ラウンド2

オレのママは世界一。

世界で一番金持ちで
世界で一番頭が良くて
世界で一番やさしくて(オレだけに)
世界で一番きれいだ。

「どこ行くのー?トランクス君ってばー!!」
「神様のトコのピッコロさんの所さ!!悟天も来いよ」

トランクスは遊び仲間の悟天を誘い、そのままカリン塔の上にある神殿へと向かっていた。
「今日は何しにいくの?」
悟天はトランクスと遊べることが嬉しいらしく、ひとなつっこい笑顔をトランクスに向けた。
「んーー?ああー。未来のオレのことを聞きにいくんだ」
「ボクも兄ちゃんに、未来から来たトランクス君の事を聞いたことがあるよ。でも、なんでピッコロさんなの?ブルマさんに聞いたらいいのに」
「馬鹿だな、悟天は。ママに未来のオレのことを聞いたら怪しまれるだろ?」
トランクスが異常なマザコンであることは、悟天だけが知っている。
「なんだ、そういうことか。またトランクス君ヘンなこと考えてるんでしょ」
「ヘンなことって言うなよ。オレは真剣なんだぜ。ママのこと」
「トランクス君は大好きだからね、ブルマさんのこと」
「前回は失敗したからな、リベンジさ」
トランクスは、神龍にお願いして一日だけ大人になり、ブルマをべジータから奪う作戦だったが、突然のべジータの出現により、あと一歩のところで逃げ出すハメになった。
しかし!今度こそは、あの続きを!!
そんな強い気持ちで、今日は未来の自分の情報を仕入れに行くことにしたのだ。
何故ピッコロを選んだか。
一番口が堅くて、判りやすく話をしてくれて、そして恋心というものが存在しないピッコロになら、ブルマへの気持ちを怪しまれることはない。

そして、もうひとつ大切なこと。
トランクスが大人サイズへなることだが、神龍を呼び出してしまったばかりなので、あと約1年はドラゴンボールはレーダーに反応しない。
しかし、トランクスは1年も待つつもりはなかった。
祖父のブリーフ博士に、こっそり大人へ変身できるようになるものを作ってほしいとお願いしていたのだった。
もちろん、ブルマや他の人には、絶対内緒ということで。
ブリーフ博士はトランクスの願いを何も言わずに聞いてくれ、トランクスの右腕には時計のようなものが装備されている。
ブルマが昔作った、ミクロバンドのような形だろう。
これなら一日だけではなく、チャンスはいつでもあるのだ。
トランクスは右腕のバンドを見て、二ッと笑った。

「ねぇ、ピッコロさんに何聞くの?」
「オレの癖だ。しゃべり方とか・・・ちょっとしたしぐさ、とかな」
「そっか。トランクス君は熱心だね」
悟天は妙な感心をした。

そうこういううちに、神殿へと到着した。
ピッコロはトランクスと悟天が来るのを、腕を組んで待っていた。

「ピッコロさーん!!」
悟天が孫悟空そっくりな無邪気さでピッコロへ駆け寄る。
ピッコロもまんざらでもないようで、口元を軽くゆがませた。
「悟天、トランクス、一体なんの用だ」
「ピッコロさんにちょっと教えて欲しいことがあるんだよ・・・」
「何だ」
「未来のオレのことでさ・・・、オレってどんなのだったのかな・・・と思ってさ」
「どんなのとは、どういうことだ?何が知りたい」

「例えばさ、オレがどういう風に喋っていたとか、どういう性格だった・・・とか」
「妙なことを聞きやがるぜ。まあ、いいだろう。教えてやる。・・・とその前に」
ピッコロはトランクスと悟天を交互に睨みつけた。
「貴様ら、最近修行をサボってやがるな」
「げげっ」
「なんでバレちゃってるのーーー」
「このオレはなんでもお見通しだ。いくら平和だからといって怠けてるんじゃないぞ」
「はい!」
「はい!」
2人はまるで先生の前に来たような、元気のいい返事をした。

「よーし、いい返事だ。いつでもオレはここから見てるからな」
「で、未来のトランクスのことだな・・・」

ピッコロは2人に長い時間をかけ、タイムマシンでやってきてからのことを事細かに話し始めた。
もちろん、未来トランクスがどういう反応をして、どういうことを話していたか等も交えて。

3時間後、2人は解放された。
あまりにも長い話に、悟天は大胆にも途中から居眠りを始めていた。
「お話、終わった?」
寝ぼけまなこで、悟天はポリポリと頭とシリをかいて云った。

(よーし、これでばっちりだ!!今度は怪しまれないぞ)
トランクスは心の中でガッツポーズをした。

「次いくぞ、悟天!」
「え?またどっかいくの?そんなことよりさぁ、トランクス君ちでゲームして遊ぼうよ」
悟天は拗ねたように、口を尖らせた。
「ちぇ、人の気も知らないで。だいたいな、悟天は男と女の機微がわかるっていったくせに、全然ダメじゃないか」
「ムッ。そんなことないよ、トランクス君よりは女の子のことは詳しいよ」
「馬鹿だな。そのへんの女子と一緒にするなよ。ママは大人の女だぜ、一緒にゲームするとかそんなんじゃダメだめさ」
「じゃあ、どうするの?」
「だからさ、カメハウスに行くんじゃないか」
「え!?亀仙人様のところ?!そういえば、クリリンさんが昔お父さんと修行してた頃、亀仙人様にいろいろ教えてもらったって云ってたよ」
「だろう?ずいぶんと長く生きていそうだからなっ」
「そっかー。トシのこうよりかめのこうっていうもんね」
「ばーか。それをいうなら亀の甲より年の功だろ。ま、亀でも年でも、どっちでもいいけどな」

こうしてカメハウスを目指した、トランクスと悟天。
これから一体どうなってしまうのか・・・・

次回へ続く


あとがき
トラブル・・・予定が、悟天とトランクスのコンビ話で終わっちゃいました。
トラブルに辿りつくのは、まだ先になりそうかな(><)
早く書きたいです。
トラブル・・・・

NEXT
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送