同じ女を求めること

第三話 言葉


べジータがリビングへ戻ると、ブルマがお手伝いロボットに、
先ほどべジータがひっくり返した朝食の後片付けをさせているところだった。
「おい、ブルマ」
べジータはブルマの腕をぐいとつかむと、自分のほうへ体を向けさせた。
「べジータ」
ブルマは、べジータがテーブルをひっくり返して何も言わずに出て行ったことに文句を言うか、
トランクスとの事を聞こうかを迷っているようだ。
微妙な表情でべジータを見ている。

「なんだ、その顔は・・・
・・・そうか。貴様、トランクスのことを気にしているんだな。
安心しろ、あいつはピンピンしている」
「そう」
べジータがものすごい形相でトランクスのところに行った時はどうなるかと思ったが、
この様子なら大丈夫そうだ。


「だがな・・・」
べジータはブルマの腰をぐっと引き寄せると、自分の下半身に密着させた。
布を通してだがべジータのそれを感じると、ブルマの体温が一気にあがっていった。
(こういうのって、なんかエッチだわ)
ブルマはべジータに哀願するような視線を送った。
「あいつとは、するな」
べジータの黒い瞳が、ブルマの大きな瞳の中に映りこんだ。
ブルマはべジータのキスを待ち目を閉じた。



しかしいくら待ってもべジータに唇をふさがれることはなかった。
いぶかしく思い、うっすらと目をあけると、べジータがニヤリと笑う顔が見えた。
「・・・?」
ブルマの体は荒っぽく突き放され、その拍子に勢いあまってソファに倒れ込む。
「なにすんのよ!」
「オレに抱かれたいか?それともあいつか?」
べジータは意地の悪い笑みを崩さずに、楽しむように自分を見下ろしている。
ブルマはべジータが昨日の事を全て知っていて、自分を試していることを直感した。


「何よ、それ!」
ブルマはべジータに向かい、床に散らばっているフォークをべジータに投げつけた。
どうせあたるはずもないのだが、こうでもしなければブルマの気がおさまらない。
「あたしはそんなに下品じゃないわ!」
「フン。どうだかな・・・」
べジータはソファに倒れ込んだブルマに覆いかぶさり、ミニスカートをまくりあげた。
そして下着の間に指を滑り込ませると、ブルマの中心からあふれる粘液をすくってみせた。
「では・・・これは何だ?」
ブルマは羞恥のあまり、顔を背けた。が、べジータは目を逸らすことを許さない。
顎に指をひっかけ、自分のほうに顔を向けた。
「何だ、と、聞いている」
べジータは喉の奥でクックと笑う。

「し、知らないわ!」
ブルマは頬を真っ赤にさせ、べジータを睨み付けた。
「そうか、ではオレが教えてやろうか」
そう言うと、べジータはブルマの下着を剥ぎとり、大きく膝を割った。
ブルマの太ももにヒヤリとした冷たい空気が流れ込んでくると同時に、
べジータの中指がブルマの潤っている部分にピタリとあてられた。
そして、ブルマの熱くなった部分にいともたやすく侵入する。
「・・・ッ」
ブルマは押し寄せる心地よさに眉をひそめた。
しかし、声をあげることはブルマのプライドが許さない。
あんなにひどいことを言われては、べジータを喜んで迎えてやることは癪にさわることだと思った。 


べジータはブルマのその様子を可笑しそうに見ながら、指を抜いたり入れたりを繰り返し始める。
そのうちに、べジータの指は敏感に反応する部分を探りあて、ブルマの中で指をクイと折り曲げた。
「あっ・・・!」
あまりの快感に耐えきれず、ブルマの喉の奥から悲鳴のような声が漏れる。
べジータはブルマの中から指を抜き、その指に絡みついた透明の液体を
ブルマの目の前でペロリと舐めてみせた。
「だから下品だというんだ」
べジータはブルマから体を離すと、さっと身をひるがえし、リビングを出て行った。




後に残されたブルマは、何が起きたのかを理解するまでに時間を要した。
べジータの考えていることはわからない。
なぜ、ここまでしておいて、途中でやめてしまったのだろう。
ブルマは考えても解決しないとわかると、ソファに身をもたれかけた。


体の中が焼けそうに熱い。
ブルマの中に燃えさかった炎は、行き場所を失ったまま身体の奥にとどまっている。
自分では抑えることのできないものが、ブルマを苦しませた。
この苦しみを沈ませる方法はわかっている。べジータに抱いてと言えばいいだけだ。
しかし、べジータの思惑通りになるのも気に入らない。
ブルマはシャワーを浴びて、気持ちを静めることにした。


べジータは、ブルマがすぐにでも自分の部屋にくるだろうと思っていた。
そして、自分と肌をあわせることを願うのだ。
しかし、ブルマが来る気配はない。
べジータはハッとした。

もしも、あの後にトランクスが来てブルマの様子を知ったら・・・?
が、いまさらブルマのところへはいけない。
べジータはチッと舌を鳴らし、不機嫌そうにベッドに仰向けに倒れ込んだ。


その頃、リビングにトランクスが朝食をとりに降りてきていた。
「おはようございます、母さん」
トランクスは昨日ブルマにしたことを微塵も感じさせない爽やかな口調で挨拶をした。
シャワーから戻ったブルマも、トランクスの様子を見て安心したように「おはよう」と言った。

「昨日はよく眠れた?」
「え・・・いえ。正直、眠れませんでした・・・
あ!そういう意味ではなくて、きっとベッドが柔らかすぎたせいですよ!」
トランクスは昨日のことが原因で眠れなかったのではないと、暗に言った。
ブルマもトランクスにあわせ、そのことには触れないことにする。
「そう、じゃ、硬いものに換えさせとくわ」



それにしても、昨日のことは夢だったのかと思ってくる。
確かにトランクスは自分を愛しいと言い、体を求めてきたはずだったのに、
この変化はどうしたというのだろう。

もしかして、べジータに何かを言われたのかもしれない。
べジータはテーブルをひっくり返して、トランクスの部屋に乗り込んでいったくらいなのだから・・・





「ねぇ、母さん。今日は仕事ですか?」
トランクスは目玉焼きを突付きながら、ブルマに聞く。
「午後からね。会社には行かないけど、モーターショーの初日の挨拶があるから、そっちへ行くの」
「へぇー。面白そうですね。C.Cはどんな車を発表するんですか?」
「あんたも来てみる?」
ブルマはトランクスが車に興味を持っているのかと思い誘ってみた。
「ええ!是非」
トランクスは嬉しそうに顔を輝かせる。

トランクスは、べジータの踏み込めない領域(つまり、仕事や一般生活)から、ブルマを攻めていくつもりだった。
それには、昨日のことには触れずにいたほうが都合が良いからそうしただけで、
トランクスのブルマへの気持ちは更に強くなっている。




べジータとトランクス。
2人の男の戦いの火蓋が落とされた。


続く


あとがき
べジータもトランクスも最後までしないで、途中で止めてますね(笑)
微妙ですみません(><)

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